【10ftで充分?】磯大物ルアーでの竿の長さについて思うこと【ロングロット ショートロッド】追記しました
今回は釣り竿に関する記事です。取り組んでいる人が少ない磯大物ルアー(ワタクシはデッドベイトも使いますが)のお話です。釣り竿の紹介というより発想を柔軟にしては、というお話が主題です。
10ftで充分?限界?
先日ちょっとしたことがありましてふと引っかかったのが「長さは10フィートで十分です。」との断言。まあその人はそう思ったのでしょうがこれに関してはワタクシの意見を記述しておきます。
そのセリフ、かつて某プロショップでも近いセリフを言われたことがあります。
「ルアーロッドは10ftぐらいが限界。」
それはあまりに視野が狭い残念な考えかと思います。
※ここでいうロングロッドとは13.5ftまでのものです。
短い竿の方が良い?
ファイトのことを力として考えると短い方が楽である。
軽さ。短い方が軽くできる。その方が楽、その通りだ。加えてベントカーブ頂点からの釣り人までの長さは短い方が楽だろう。短い方が単純な魚に対する入力としては強くしやすいのだ。また体重が軽い人は単純なてこの原理を考えると短い竿の方がやりやすいだろう。
しかしそれはルアーでの釣りのやり方を限定したりライトタックル使用イメージを引きずっているからではないでしょうか?もしくは低めの磯での経験しかなかったり?
同じようなキャスティングの感覚ではないのですが道理を考えつつキャスト練習していけば使いこなすのにそこまで敷居は高くないと思います。
長い竿を使う理由
上記の内容を分かっていても長い竿を使いたい人には使いたい理由があるのだ。例えば飛距離が大事な場面。例えば高い足場での釣り、例えば手前の根を交わす必要がある場面。時として水際から下がっての立ち位置選択での釣り。長尺の竿の調子を活かしたルアーアクション。穂先の位置を下げることによるルアーの泳層コントロール。もちろんファイトは少し変える面も必要。長尺を活かした魚への負荷の掛け方。もちろんキャストの方法はそれに対応して行うしリール直下でのドラグ値は短い竿と同一ではなく別途調整する。そしてある程度のベントカーブ頂点からの長さと調子を両立したいのです。(ファイトについてはまた別途記事を鋭意執筆中です)
最近の磯大物ルアー導入者の弱点
磯大物ルアーに対して一番厄介なイメージが「ショアジギング」。最近の磯大物ルアーに入ってくる人はこのショアジギングから進歩して磯大物に辿り着いた方が多いと思います。あのジグをしゃくるショートピッチの動かし方で竿を考えると確かに短くしたくなる。しかし磯大物(20キロオーバー)ではワタクシはあのショアジギング釣法はあまりやりません。そこの状態を気を付けないとキャッチ率が極端に落ちるからです。あと本稿から脱線ですがショアジギングでのファイトのやり方の本に書いてあるようなやり方(青物はラインを極力出さずにファイトしましょう、みたいな)を引きずると磯大物ではラインブレイクが多発してしまいます。
あといきなりルアー釣りから開始してルアー釣りだけの釣りの経験を重ねて、他の釣りを経験していない人も増えた気もしています。
隠れたロングロッド愛好者
実はロングロッド使用者はベテラン勢やローカルフィッシャーマンではたまに見られます。ネット上にはあまり出てこないのでわからないかもしれない。皆さんそれぞれ試行錯誤してそれぞれ自分なりの最適解を導いて楽しんでいらっしゃるようですね。
問題は
ワタクシが言うような利点など、どうでもよいと思う人は10ft以下の竿で投げ続ければよいし、ワタクシもリーフなどの足場の低いポイント、バックが取れないポイントやルアーの動かし方によっては10.5ft、10ftの竿を使ったりする。ただ個人的傾向として大物でなく普通の青物でも11ftぐらいの長めの竿が好きです。
問題はそういう柔軟性をなくしてしまうことかと。大手メーカーではハイエンドの大物ロッドは10ftまで、長い竿はなく、一部メーカーとオーダーのみ、という選択肢が狭いことにある。そういう方向にもっていこうとする誘導はどんな業界でも見られる。
しかしそれは趣味としてちょっともったいないことだと思う。あまり言いたくないが昔の方がそういう意味では色々な竿があって面白かったかも、なんて思ってしまう。海ルアーが過渡期だったから色々なタイプの竿が生まれたのかもしれませんが。
結論として
短い竿も長い竿も固い竿も柔らかい竿もそれぞれ個人がベストと思う竿を使えばよい、と思います。その試行錯誤を思考停止してしまうのはあまりに勿体ないし、アスリート並みのインフルエンサーに盲目的に従うのもまたちょっと違うと思う。
磯大物ルアーの10ftの竿でやっていてもう少し工夫してみたいと思う人はロングロッドを考えてみてはいかがでしょうか?手数としてのロングロッド。ルアーだって色々なタイプを状況によって使い分ける、それと一緒です。
慣れないと長い竿は体的にきついところはありますがそもそも体ができてないと磯大物釣りは困難が多いですし、努力するメリットが多大にあると思いますよ。
具体的な例
離島のスペシャリストご愛用。ヒラマサ用ですかね。このシリーズの130H。
長崎の個人ビルダー影竿さんでも長尺のロッド作ってます。離島住まいなら130ZRが、遠征組なら135ZGですね。いつでも買える製品ではないですが使いこなせると強い味方になってくれます。キャスティング福岡さんでオリジナル既製品が並びます。2023年現在オーダーメードの受付期間が不規則なのが残念です。
OC135ZGのページ(←リンク先に飛びます)
あとはオリジナルのブランクでなければ各地のロッドビルダーさんの中には12ftくらいのロッドを作成してくれる工房もあるようです。もしくは海外に目を向けてみても良いかもしれません。